入社当時、一条工務店仙台のポリシーは「構造の確からしさ」。本物こそがお客様の「財産」であり、確かな構造が「安全」を生み出すという信念です。
現在はいろいろな面で「進化」しましたので、インテリア・設備・温熱環境・外観を含めた 「ご提案」が出来るようになりましがた、当時は「ムクの木」「地震に強い」「腐らない」と いったポイントだけで納得いただいてました(笑)
ただし、その「構造の確からしさ」は、新しい技術をプラスできた現在も変わらない一条仙台の「根っこ」なんだと意識しています。
10年ほど前に、「2×4」という工法が一般化してきて「暖かさ」を全面に押し出した営業をし始めてから、比較するお客様が増えたせいか、「暖かさ」というニーズが増えてきました。しかし当時はまだ、住宅の性能について情報・技術が不足していたので、 「冬場暖かければそれでOK・・・」のような住宅があり、他人事ながら、壁の中の結露などの問題を心配していたわけです。
やはり、東北という特殊な環境、つまり、冬寒いだけではなく、夏場は「高温多湿」という世界でも類を見ない厳しい気候の中での「家造り」をどうして行くのが良いものなのか・・・。単純に海外の技術を持ってくれば良い訳じゃない・・・、それが私たち「住宅屋」の課題だったんです。

2002年に「夢の家」をリリースする数年前の話になります。世の中に「高気密・高断熱」という言葉が認知されてきて、お客様のニーズも高まってはきたものの、本当に日本の気候に合致したものなのかは、よく分からない状況でした。先程お話しした「壁体内結露」をはじめとして「外張りウレタンにシロアリ被害」や「換気方法に関する理解不足」など、問題は山積だったと記憶しています。
そして様々勉強を重ねていくうちに、住まい心地を良くする家のハードはこの順番で考えるのがベターではないか・・・という所に行き着きました。
1. 換気が重要であること
家の中の空気がキレイであること。見えないので見逃しがちなんですが、 人間は「空気」なしでは生きていけません。空気中のチリや埃だけではなく、最近は 「花粉症」なども重要なファクターです。
都会に暮らすご家族であれば、新鮮でキレイな空気を、24時間計画的に(ちょうど良く)取り入れられる仕組みを持った家。間違いなくこれが快適に暮らせる第一歩です。
2. 気密が取れていないと「綺麗な空気だけ」は実現不可能
計画的に換気するには、余計なところから「スキマ風」が入る家はダメ(笑) 空気の出入りを見直して、C値といわれるすき間係数を「2.0以下に抑える」こと。これが重要です。
でも、重要なのは「計画換気のための気密」であって、気密だけ取れていても ダメなんだという事を理解することが大事です。
3. 断熱は開口部を忘れない
キレイな空気がキープできる環境が整ったら、つぎは断熱です。空気がきれいでも、暑すぎたり寒すぎたりはキツいですよね。 夏は日差しによる「熱」を遮り、冬は冷たい外気による「冷え」を防ぐこと。これが基本です。
ここで、壁や屋根の断熱材は皆さんすぐイメージできるんですが、問題は窓。
室内の明るさを考えれば、大きな窓が欲しくなりますが、 窓は「ガラス」ですよね。 ここから 暑さ・寒さが入ってくる事を忘れてはダメなんです。
・・・でもせっかく家を建てるんですから、小さな窓だけ・・・って訳には行きません。方法としては、ペアガラスなどの「断熱効果の高い窓(サッシ)」を採用することです。しっかりした断熱材と断熱効果の高い窓まで考慮する、これが大切です。
4. 冷暖房設備は重要
ここまでで、いわゆる「高気密・高断熱」の条件は揃いましたが、現実の生活には 冷暖房が必要です。暑ければ冷房、寒ければ暖房が必要になります。
問題は「どうやって冷暖房するか」です。
ここで問題になるのは「間取り」です。 極端に言えば、家全体に「間仕切り」が無ければ、冷房一台、暖房一台でもOKです(笑)でも現実はそうは行きません。プライベートスペースが欲しいお客様が「フツー」です。仕切られた部分が多くなるわけですから、事前に計画が必要なんです。必要なところを必要な分だけ冷暖房する。つまり「無駄なエネルギーの消費をしない」。 そのために換気→気密→断熱の性能を十分勉強し工夫をする。ここが重要です。ただし「住まう人の感覚」は主観的で千差万別なので難しいところではあるんですが・・・(笑)
5. そして「自然素材」
機能についてはOKになりましたが、最後に忘れていけないのは、「私たちは人間」であること。作るものは「我が家」である事です。機能だけでは不足ではないでしょうか?
疲れた体を癒す、リラックスできる我が家。子供が育ち、人生の後半を過ごす家には自然の素材が使われるべきだと考えます。
この1〜5の流れが高気密高断熱住宅を考える上で大事だと理解していただきたいんです。


そして2002年から状況は変化しました。「夢の家」シリーズの発表です。
先にお話した条件をクリアして、自信を持ってお勧め出来る、住まう家族の安全と健康を 最優先した「邸別フルオーダーメイド」の家造りが提供できるようになったわけです。さらに「超高性能」&「クリーン」を実現することで、三種類の安全を実現することができました。
まず第一に「構造的な強度での安全」です。
これで地震などの災害から命を守ることが可能になります。ここまではちゃんとした住宅屋なら当然クリアすべき課題です。
第二に「空気環境のクリーンさがもたらす安全」。メンテナンスし易い+超高性能フィルターを採用することで、ホコリや花粉をカットします。…そんなこと当たり前だ!と思われがちですが、案外フィルターの交換っていうのはサボりがちになるもの。そのうちにフィルターの目詰まりでカットする”性能”まで落ちてきます。その問題を回避するために、誰でも簡単に交換でき、フィルターの性能を維持できる換気の方法を採用しているからこそ、いつまでも住まう家族に「きれいで安全な空気」を提供することが出来る訳です。
第三に「空気のバリアフリー」による安全です。
「ヒートショック」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?急激な温度変化が体に及ぼす悪影響のことです。冬場に、暖房の効いた部屋から寒い廊下やトイレに行く時に、思わず体が「ブルブルッ」としますよね。実はこの時、心臓に思った以上の負担がかかっているんです。
健康な方なら問題のないこの温度差・・・。実はお年寄りや体の弱い方にとっては「大きな危険」なんです。暖かい部屋を出ると冷え切った廊下…は、心臓や循環系の大きなストレスに繋がり、心筋梗塞や脳血管障害など、生命の危険にまで発展する可能性があるようです。
それを解決するためには、計画された換気計画を、断熱性能の良い住宅で、床暖房などの適切な冷暖房計画をすることです。それが可能なのが「夢の家」であるわけです。
そしてプラスアルファ。この「三つの安全」をより多くのお客様へ実現していただくため、 「現実的な価格で販売」する。そこまで含めての「夢の家」です。
たとえば、断熱材のEPSは厚みを比べていただきたい。現場施工の問題から、通常は30〜50o厚なのですが、「夢の家」は90o以上。また、性能を上げるための作戦で、「高高住宅=総二階で窓が小さい」が一般的ですが「夢の家」は強度に問題さえ無ければ、自由設計です。さらに、高性能を保ちながら出窓まで採用が可能で、「全館床暖房」というシステムも現実的に手が届く価格で提供させていただいています。
すべて「邸別のオーダーメイド」としたからこそ実現できた事です。
それを、従来の価格とほとんど変わらない価格で提供できた、この点で「夢の家」は他社さんには真似の出来ない住宅だと考えています。
「夢の家」は最高のハードウェアだと思っています。
しかしながら、それだけではお客様の満足を得ることは出来ないんだと考えています。
まだまだ完璧とは言えませんが、私たちが意識して取り組んでいる方向をお話すると、まず第一に「営業窓口の徹底」です。
一条仙台では、展示場にいらしたお客様を接客する所から、鍵をお渡しするまで 営業スタッフがすべて窓口になります。
もちろん、プランニングには設計部門のスタッフが同席し、設備や外観の打ち合わせにはコーディネートスタッフが、工事関係の確認には工事担当のスタッフが同席し詳細を詰めますが、 営業スタッフが一貫して窓口となることで、どの段階でも責任ある対応が出来ると考え、この システムを続けています。
営業スタッフには、専門職にまかせっきりにならないよう、日々研修に取り組ませています。
キャリアの浅いスタッフは、毎週金曜に研修を行っていますし、ベテランには公的資格の取得を奨励することで、知識にあぐらをかかない体制作りを目指しています。一例を挙げれば2006年末には 9名が「木造ハウジングコーディネーター」を取得できました。

第二に「住宅のプロとしての提案」
これは今後の課題としての部分が大きいのですが(笑)、目指しているのは「お客様の期待値を超える提案力」です。私たちのお客様は「生活のプロ」なんですが、「現在のお住まい」という守備範囲に限定されるスペシャリスト・・・という場合が多くなります。
OB施主様のお話や各種アンケートから、お客様が守備範囲を超えてイメージするのはなかなか難しいというご意見を頂戴しています。
たとえば、コンセントやスイッチの位置一つをとっても、お客様が図面から空間をイメージして決めるってのは難しいですよね? これが、間取り・設備・外観・内装コーディネート・外構・エクステリア・冷暖房・セキュリティ・インターネット・・・まだあります(笑)
だからこそ、私たち「住宅のプロ」は、お客様以上に経験と知識を総動員して、お客様が予想もしていなかった提案を「分かりやすく」して差し上げるべきなのだと考えています。
もちろん、採用する/採用しないを決めるのはお客様です。お客様が選択を続けていく中で、住んでからの納得をいただけるよう努力していきます。
最後に「住み心地を体感してから」をお勧めします。
展示場にいらしたお客様には、スタッフがさまざまご説明をさせていただいています。住宅の性能、強さ、設備、資金計画・・・など、理解していただく事は可能なのですが、一つだけ、「住み心地」だけは言葉で伝えることが難しいんです。
そこで、実際に「一条仙台の家に住んでみる」事をお勧めしています。体験宿泊館をご用意しておりますので、一晩だけではありますが「住み心地」をご家族で体感していただけます。
一条仙台はまだ検討してないから・・・では無く、泊まってみてから検討するで構いません。もちろん、他社さんの宿泊経験があっても構いません。是非、お勧めします。

最後に「一条工務店仙台」の営業ポリシーって何か?を集約すると、「あくまでお客様の幸せを考えた家造りをお勧めする」という事になります。
マイホームを持てた=幸せかって言うとそれだけじゃ無いんです。
建てた事はゴールではなくて、新たなスタート。家を建てたら、その後の生活があるわけです。その後の「家族が幸せに暮らせるのか?」を考えるべきじゃありませんか?と提案しています。
「幸せに暮らすってなんだ?」「安全なのか?」
「災害から守ってくれる」→「家は守ってくれる器か?」
「健康を維持しやすい」→「家は快適か?」「空気はキレイに維持できるか?」
人は年を重ねていきます。20年経った時のことを考えるべきです。
20年後に、年を取った家族に優しい家なのか?
20年後に、健康に住まい続けられる家なのか?
20年後に、建替を考えなくても良い家なのか?
お客様にキチンと考えていただく事が、私たちの最大の責務だと考えています。
もちろん経済的な面も「幸せ」の重要な要素の一つです。 35年のローンを組んだとしても、前提として「定年までには残債なし」を提案するのが私たちの考え方です。
もちろんメンテナンスは必要ですが、30年〜50年住まい続けられる事。これが「お客様家族の幸せ」につながるのだと、すべての部分にかかわる社員が考え、業務に当たる、これが私たち一条仙台のポリシーなんです。
ぜひ一度、私たちの展示場にお越しください。精一杯のおもてなしをさせて頂きます。
お待ち申し上げております。
2007.1.20 仙台支社にてのインタビュー
(構成 総務部 吉田)
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